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トウホクビジン・エレーヌ・コロニアルペガサス
今回の主役は、「今月4走目のトウホクビジン!」という、岐阜金賞での名実況が印象的な、昨年28戦で4勝を挙げたトウホクビジン号です。1年間で28戦というと、月に2走~3走ペースでコンスタントに走らなければなりません。東海地区の場合、名古屋・笠松双方が毎週のように交互開催を実施しているため、丈夫な馬なら同じくらい走ってるかも知れませんが、トウホクビジンの場合はちょっと違うんです。
(写真:トウホクビジンが小さいんじゃなくて三谷厩務員が大きいんです。)
トウホクビジンが昨年東海地区で出走したのは9回ですが、他地区への出走が19回もあるんです。他地区の内訳は、中央が6回(中京・京都各2回、新潟・阪神各1回)、地方が13回(大井4回、船橋・園田各2回、水沢・浦和・川崎・金沢・福山各1回)で、水沢での出走は笠松移籍前なので除外するとしても、すごい移動距離だと思いませんか?
そして、出走レースの総走破距離はというと、49,470mと、フルマラソンよりも長い!しかも、重賞にも8回挑戦してるんですから、もう頭が下がりっぱなしです。一番頭が下がったのが10月でした。冒頭で取り上げた岐阜金賞のあった月なのですが、本当に強行スケジュールで、2日に名古屋・秋桜賞(1800m)に出走、中3日で金沢・白山大賞典(2100m)、中2週で大井・TCKディスタフ(1800m)を使ったあと、連闘で岐阜金賞(1900m)を使ったんです。にも関わらず、横綱相撲といった感じのレース運びで快勝するんですから、そりゃびっくりしますよね。(そのレースの「3連単特払い」にも驚かされましたが)こんなにもタフなトウホクビジンの厩舎での過ごし方を、担当する三谷厩務員に伺ったところ「すごくおとなしい。遠征から帰ってきてものすごく疲れてる時なんかは、飼葉よりも睡眠!とばかりに、すぐ横になって寝てる。あまり疲れてないときは飼葉に夢中になってるけどね」と、なんともマイペース!
輸送にもほとんど動じず、「渋滞したときなんかはキョロキョロしてるけど、じっとしてることが多いよ。たまに、遠くを眺めてたりもしてる」と、旅慣れた(?)様子。
こんなトウホクビジン号、実は全国にファンがおりまして、厩舎に人参やお守りが届けられているんです。
「お守りは、取れちゃうといけないから厩舎に飾ってるけど、ここ(洗い場)なら付けても大丈夫だね」と、三谷厩務員が頭らくにお守りを付けてくれましたので、写真を撮らせてもらいました。「ついでに人参も」と、ちょっと遊ばれてる感も…。
ときどき遠いところを見つめるような目をするのですが、「そりゃ、バードウォッチングしてるんだ」と冗談も飛んでおりました。
さて、今年のトウホクビジン、今月7日に初レースを終えまして、なんとなんと逃げ切り勝ち!岐阜金賞を最後方からの追い込みで勝った同馬が逃げ切り勝ちとは、いやはや何とも…。実況アナウンサーもびっくりしてましたね。でも、岩手在籍時は前に行く競馬をしてましたので、やってやれないことはないのですが、格の違いもあるのでしょうか。
2戦目のTCK女王盃は、これまた逃げの手を打ってきました。東海ダービーで逃げ切り勝ちを収めたダイナマイトボディが直後をぴったり追走、でも3コーナーでダイナマイトを突き放し4コーナーまではトップを走ってたんですが、ユキチャンに交わされると多少の抵抗はしたものの、あとちょっとで力尽き7着に敗れてしまいました。今回の遠征も、輸送に泣かされたところもあると思います。今回は、名古屋所属馬も同じ馬運車で輸送するということで、笠松を出発したあと、弥富トレセン経由での輸送だったのです。しかも、弥富トレセンでは30分待たされたとのことでしたから、トウホクビジンは通常より1時間以上馬運車に長く乗っていたということになります。もし、笠松から直接大井に向かえば、掲示板もあったかもしれませんね。今後の出走予定は、川崎記念、そしてエンプレス杯ということで、また今年も全国いろんな競馬場に遠征しまくるのではないでしょうか。
ここで、トウホクビジンと同厩舎ということで1月21日の園田クイーンセレクションにも触れてみたいと思います。笠松から3頭、すべて山中厩舎所属のプリモアルテマ、コロニアルペガサス、エレーヌが出走しました。
笠松開催中ということもあり、エレーヌ以外は園田所属騎手起用となりました。レースは、プリモアルテマが逃げ、3コーナー手前からエレーヌが仕掛けて4コーナーではトップに立ち、コロニアルペガサスは終始4番手追走という形。しかし、4コーナー過ぎにアクシデントが!エレーヌに騎乗の筒井騎手がステッキを左から右に持ちかえ1発入れた途端、反発するかのようにエレーヌが内側へ逃避してしまったのです。筒井騎手は振り落とされる格好になってしまいました。映像だと後続の馬にひっかけられたように見えましたが、幸い打撲程度で済んだようです。
(写真は「ごめんなさい」のエレーヌです)
それにしても、あと一歩のところで重賞制覇を逃してしまった筒井騎手、不運としか言いようがありません。で、アクシデントに巻き込まれることなく勝ったのがコロニアルペガサス。騎乗していたのは、元笠松所属の3500勝ジョッキー川原正一騎手でした。
↑コロニアルペガサス(写真:若松亮太様ご提供)
今回出走の3頭とも担当する三谷厩務員に聞いたところ、「4コーナーでエレーヌが勝ったと思った。そしたら、内に斜行して勇介が落ちた…コロ(コロニアルペガサス)が勝ったからまだいいけど、そうじゃなかったらしばかれるぞ!」と、喜び半分、悔しさ半分という感じでした。そして、「今回の条件ならエレーヌのほうが上だと思うけど、もう少し距離が長ければコロのほうが上。天候や馬場状況、レース展開もあるし、強い馬が必ずしも勝てるということはないという証明にもなったかな?」と語ってくれました。今回、エレーヌは逃避行動をとったということで30日間の出走停止が課せられたそうで、「ローテーションがくずれた」ともぼやいておりました。勝ったコロニアルペガサスは、中央の桜花賞トライアルへの出走権を取ったわけですが、今年新たに全国交流になった浦和桜花賞にも出走が可能となりました。はてさて、どちらへ向かうのでしょうか?とりあえず、2月6日のJRA京都競馬場の芝2400mで芝適性を見極めてから(山中調教師談)とのことでしたが、ひょっとしたらラブミーチャンと一緒に桜花賞へ...行けると良いですね!
(2010.1.22 坂本千鶴子)
