笠松競馬で働く装蹄師募集
笠松競馬場の装蹄師募集
笠松競馬場で働く装蹄師(そうていし)を募集しています。
笠松競馬場の開業装蹄師の元で見習いとして働き、認定装蹄師の資格取得を目指し、将来は装蹄師として独立する夢を叶えてみませんか。
笠松競馬場の装蹄師に関心のある方は、是非ご連絡ください。
○連絡先
笠松競馬場装蹄師会
装蹄師 大槻 一眞 090-5852-8362

装蹄師とは
装蹄師(そうていし)とは、馬の蹄(ひづめ)や脚を管理する仕事です。
装蹄師は、蹄鉄(ていてつ)と呼ばれる道具を馬の蹄に装着・調整することで馬の脚への負担を軽減しています。
馬はヒトで考えると中指の爪先一本で立っている状態です。蹄は、硬い角質によって中指尖端の骨や腱、神経などを保護するとともに、着地による衝撃を受け止めて力を分散する役割があります。馬の蹄は大きな体を支える唯一の部分となります。
馬の蹄も人の爪と同じように自然に伸びます。季節にもよりますが、1か月で約1cm程度です。また、歩いたり走ったりすることで摩耗もします。蹄の伸びと摩耗のスピードが同じであれば問題はないのですが、摩耗よりも生長が早いと蹄が伸びすぎて走りづらくなるため、削る必要があります。
逆に、生長よりも摩耗が早ければ蹄を痛めてしまうため、蹄鉄を履かせなければいけません。
蹄鉄にはヒトの靴のような役割があり、馬に合うように調整することで脚への負担軽減だけでなく病気やケガを予防することができます。
馬が健康で最大限のパフォーマンスを発揮するために、蹄の状態を見極め、馬にとって最適な削蹄・装蹄を行うのが装蹄師の役割です。
装蹄とは
馬もヒトと同様に爪(馬では蹄)が伸びますが、通常は伸びた分だけ地面との摩擦で削られてバランスよく一定の長さに保たれていますが、競走馬など運動量が多い馬や人を乗せる使役馬などでは、蹄がどんどん短くなるのを防ぐため、ヒトの靴に相当する蹄鉄を装着し、蹄を過剰な磨耗から保護します。
一方、蹄鉄で覆われた馬の蹄は伸び続けてしまうため、定期的に蹄を切る必要があります。このため、装着した蹄鉄を取外して蹄を短く切り揃え、蹄鉄を装着する作業のことを装蹄と呼び、これを生業とする人が「装蹄師」です。
装蹄道具の役割

左から、装蹄鎚は釘を打つハンマー、釘節刀は曲がった釘を起こす道具、剪鉗は蹄鉄を外す道具、鎌型蹄刀は蹄を切る道具、削蹄剪鉗は人でいう爪きり、蹄鑢はヤスリ、手鎚は蹄鉄を叩くハンマー、火鉗は熱く熱した蹄鉄を掴む道具、釘切剪鉗は釘を切る道具、クリンチャーは釘を折り曲げて締める道具
装蹄作業
蹄鉄を装着すると蹄の代わりに蹄鉄が地面との摩擦で削られてしまうため、定期的に伸びた蹄を切り、蹄鉄を馬の形状に合わせて蹄鉄を新しく交換する装蹄作業が必要となります。
装蹄師は、装蹄作業だけでなく、個々の馬のバランス、肢全体の向きや角度も考慮し、時には疾病があればその疾病に合わせた装蹄が必要となり、装蹄の知識や技術だけでなく経験も重要となります。
○除鉄
古い蹄鉄を外すことを除鉄といいます。まず、釘節刀を曲がっている釘節に引っ掛け、装蹄鎚で釘節刀を叩いて曲がっている釘節を叩き起こします。釘節が真っ直ぐになったら、蹄鉄を剪鉗で挟んで除鉄します。
○削蹄
次に伸びた蹄を切る作業の削蹄に移ります。まず、削蹄剪鉗(爪切りに相当)で蹄の伸びた部分を大雑把に削切し、鎌型蹄刀で細かい部分を切り揃えた後に、蹄鑢(爪ヤスリに相当)を使用して平らに仕上げます。

○蹄鉄整形
削蹄が終わると、新しい蹄鉄をその馬の蹄の形に合わせる作業に移ります。火鉗で蹄鉄をしっかりと固定し、手鎚で叩いて蹄鉄の形を修正してます。使用する蹄鉄は予め馬蹄形に整形されていますが、馬の蹄形は全て同じではないため、装蹄の際には必ずこの修正作業が必要となります。
馬の前肢は走行中に進行方向を変える役割を担っているため、方向転換しやすいように丸い形状をしていますが、推進力を担う後肢は地面をグリップするためにひし形の形状をしています。
このような前後の形状の違いだけでなく、1頭1頭に微妙な形状の違いがあるため、装蹄師にはこの微妙な形状の違いを読み取り、それぞれの蹄形に蹄鉄の形状をぴったり合わせる技術が要求されます。
○装蹄
蹄に合わせた蹄鉄が準備できたら、新しい蹄鉄を蹄に打ち付ける作業に移ります。蹄鉄を蹄に打ち付ける際には、蹄釘を用いますが、1蹄につき4本~6本の蹄釘を使って打ち付けるのが一般的です。
蹄鉄を蹄に打ち付けると蹄壁から蹄釘の先端が飛び出した状態になりますが、この状態は人馬にとって危険なため、すぐに釘切剪鉗で飛び出した余分な部分を切り落とします。さらに切り落とした蹄釘の下に溝を彫り、クリンチャーを使って断端を溝の中に折り曲げて埋め込みます。この作業によって蹄釘が蹄壁にしっかり引っかかるようになり、蹄に打ちつけた蹄釘が簡単に抜けないようになります。最後は、仕上げに蹄鑢で蹄釘の断端を滑らかにし終了です。

装蹄師になるには
装蹄師になるために、必須となる学歴はありません。しかし、装蹄師は馬を相手にする仕事です。馬の特性についての知識がない状態では、一人前の装蹄師になるのは難しいことから認定装蹄師の資格取得が近道です。
未経験でも取得できる資格は2級認定装蹄師で、資格を取得するには装蹄教育センターでの認定講習会の受講が必須です。認定講習会の受講資格は満18歳以上のため、高校卒業後すぐに資格を取得できます。認定講習会では、馬と装蹄に関する知識やスキルを学べます。
装蹄師のやりがい
装蹄師のやりがいの1つは、脚のトラブルで立つことや歩くことのできない馬を救える可能性があることです。馬の脚のケアは装蹄師にしかできない仕事です。これまで培ってきた技術を駆使して馬を救えた経験は、装蹄師でなければ知ることのできない喜びでしょう。
馬には人間と同様に1頭ずつ歩き方の癖があります。1頭1頭の馬に合った装蹄をするのは、簡単な作業ではありません。簡単に答えが出せない仕事だからこそ、装蹄した馬がよい結果を残せたときには、やりがいを感じる人が多いでしょう。
装蹄師に向いている人
装蹄師に向いている人の特徴は、以下のとおりです。
馬が好きな人
体力・根気がある人
馬の小さな変化にも気付ける観察力のある人
コミュニケーション能力の高い人
装蹄師は馬と向き合う時間が多い仕事です。馬好きであれば、装蹄師として続けていきやすいでしょう。
装蹄師の仕事でとても大切なことは、顧客からの信頼です。顧客から確かな信頼を獲得するためには、長い時間が必要になるため、根気が必要な仕事です。